妊娠したお腹の上でハートマークをつくる女性

「AMH検査を受けてみたいが、よくわからない」「自分も受けた方がいいの?」とお悩みではありませんか?

AMH検査とは、卵巣の中に卵子がどのくらいあるかを調べる検査です。つまり妊娠の機会がどの程度残されているのかを、知ることができます。

妊娠・出産は、女性にとって大きなライフイベントです。今回紹介するAMH検査が、ライフプランを見直すきっかけになるかもしれませんよ。

AMH検査とは?どんなことがわかるの?

卵ケースの中に入った、妊娠を予感させるメッセージカード

AMH検査の「AMH」とは、アンチミューラリアンホルモンという女性ホルモンです。抗ミュラー管ホルモンとも呼ばれ、卵巣の中にある、これから育つ卵胞から分泌されます。

AMH検査でできること・わかることは、以下の3つです。

  • 残された卵胞(卵子)が、どのくらいあるのかを推定する
  • 今後排卵が可能な期間が、どのくらい残されているのかを予測する
  • 多嚢胞性卵巣症候群(卵胞の成長がストップしてしまい、排卵が難しくなる病気)の発見

後ほど詳しく説明しますが、AMH値が高ければいい、低ければ悪いというわけではありません。高すぎると、多嚢胞性卵巣症候群の可能性があり、逆に低すぎると早発閉経となる場合があるからです。

これらを踏まえたうえで、AMH検査について、もう少し深く解説していきます。

【お読みいただくうえでの注意】
・AMH検査は卵巣予備能の目安であり、妊娠を保証するものではありません。
・本記事執筆にあたり、十分な調査を行っていますが、検査の詳細は医師またはかかりつけ医に相談してください。

AMH検査を受ける前に知りたい5つのポイント

芝生に寝そべって、手でハートマークをつくる女性

2022年4月から、不妊治療に保険が適用されるようになったこともあり、AMH検査が注目を集めています。

しかしAMH検査は、不妊治療を目的としている人に限った検査ではありません。今後妊娠を考えている人や、いつ頃閉経を迎えるのか知りたい人など、さまざまな女性が受けています。

検査を受ける前に、自分が検査の内容を理解し、納得することが大切です。AMH検査で知っておきたいポイントを、5つ確認しておきましょう。

①検査方法は血液検査

AMH検査は、血液検査で行われます。採血のみなので、短時間で済む場合が多いです。

検査は病院の産婦人科や、レディースクリニックでも実施されています。そのほかにも健康診断や、人間ドックの追加オプションとして、検査できる場合もあるので確認してみましょう。

②基本的には自費診療

AMH検査は原則、自費診療です。検査費用は、だいたい6,000〜9,000円ほど。地域やクリニックによってばらつきがあるので、事前に調べておくと安心です。

ただし不妊治療のステップとして検査する場合は、保険適用になるケースがあります。医師との相談のもと、保険が適用されるのかを確認しておきましょう。

③生理中でも検査できる

AMHの数値は、月経周期では変化しません。体調に左右されることもないので、基本的にいつでも検査が可能です。

ただし低用量ピルを服用している場合は、1〜3ヶ月程度休薬する必要があります。これはピルによって、AMH値が実際の数値よりも、低く測定される懸念があるからです。

ピルユーザーの中には、休薬がリスクとなり得る人もいます。現在ピルを服用していて、検査を希望する人は、医師との十分な相談が必要です。

④結果は後日郵送のケースが多い

AMH検査の結果が、即日出ることはまずありません。すぐにでも結果を知りたいと思っても、2〜3週間ほど待つ必要があります。

また結果は、郵送で通知されるケースがほとんどです。医師と対面して、結果を説明されるケースは、決して多くありません。

医師からの結果の説明や、今後の相談などは、別途予約が必要な場合があります。希望する人は、検査を受ける前に確認しておきましょう。

⑤数値が低い=妊娠できない、ではない

AMH値は、血圧やコレステロール値のように、正常値が存在しません。AMH値は個人差が大きく、正常値が定められないのです。

またAMH検査は、卵胞(卵子)の数を推定する検査であり、卵子の質とは異なります。卵子の質は年齢が大きく関係するので、AMH値が低い=妊娠できない、と考える必要はないのです。

卵子の数は、生まれたときから決まっており、増えることはありません。残った卵子の量を知り、妊活の時期を考えたり将来設計を立てることが、検査結果の有効な使い方といえます。

自分のライフプランを見つめるきっかけを作ろう

AMH検査は、自分の将来について考えるきっかけになります。しかし結果に固執し過ぎず、あくまでも自分のライフプランの参考程度、と考えましょう。

またAMH検査を受けなくても、定期的な婦人科の検診は必要です。公的機関の健康診断などをうまく活用し、女性特有の病から、身を守る意識を持ちましょう。

ミツバナでは、女性が抱えるデリケートな悩みに寄り添う記事を、多数公開しています。こちらの記事も、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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