妊婦のおなか

不妊症で悩んでいる人の中には、体外受精が気になっている人もいるでしょう。特に人工授精でなかなか妊娠できずにいる人は、体外受精だとどのくらいの確率で妊娠できるのか気になりますよね。

この記事では、体外受精で妊娠できる確率を年代別に分けてご紹介します。これから体外受精をする可能性がある人は、ぜひ参考にしてくださいね。

体外受精と人工授精の違いとは?

医師と女性患者

まず、体外受精とはどういうものなのか、人工授精との違いも併せて確認しておきましょう。

人工授精とは排卵期に子宮に精子を注入する方法です。
精子を子宮に直接注入するため、自然妊娠よりは妊娠しやすくなりますが、その後の受精や着床といったプロセスは自然にまかせます。

一方、体外受精は体外で卵子と精子を受精させ、その受精卵を子宮内に移植する方法です。
着床は自然にまかせますが、すでに受精しているため、体外受精の方が人工授精よりも妊娠確率が高いのです。
その分費用も高額になるため、人工授精からはじめる人がほとんどでしょう。

ちなみに費用相場は、人工授精が1回2万円程度、体外受精だと20~50万円と言われています。

年代別!体外受精で妊娠できる確率

赤ちゃんを抱き上げる母親

人工授精を何度か試してみても妊娠とならなかった場合、体外受精を考える人も多いでしょう。しかし、体外受精も年代によってかなり妊娠確率が変わってきます。

20代女性の場合

20代の女性が体外受精をした場合、妊娠確率は40%以上と言われています。
意外と低いと感じるかもしれませんが、健康的な男女の自然妊娠の確率は20〜30%のため、体外受精の方が確率が高いのがわかるでしょう。

30代前半女性の場合

30代前半になると、体外受精の確率は35%〜40%程度です。20代に比べるとやや劣る雰囲気がありますが、まだまだ自然妊娠よりも高い確率をキープしています。

30代前半女性なら、体外受精で妊娠できる確率がまだまだ高いと言って良いでしょう。

30代後半女性の場合

30代後半になると、体外受精の妊娠確率は25〜30%くらいに低下します。
この頃になると、年齢的に卵子も精子も質が下がり始めるため、それが妊娠確率の低下につながっているのです。

しかしそれでも自然妊娠程度の確率はキープしていますから、まだまだ十分妊娠できる可能性は高いと言えます。

40代前半女性の場合

40歳を超えると、体外受精での妊娠確率は急に10%〜20%程度に低下します。

40代前半の女性だと、卵子を採取できない場合もあり、体外受精自体ができない人もいます。
受精卵の着床確率も低く、何度も体外受精に挑戦してもなかなか子供ができないということも少なくありません。

40代後半女性の場合

40代後半にもなると、体外受精であっても妊娠確率は5%未満とかなり確率が低くなります。

卵子が採取できなかったり、卵子が育つための女性ホルモンが足りていなかったりなど、さまざまな問題があり、成功確率は非常に低いのです。

不妊や高齢妊娠で悩んでいるなら、少しでも早めに不妊治療、および体外受精をはじめるべきでしょう。

体外受精に関するQ&A

笑顔の赤ちゃん

ここからは、体外受精や妊娠確率に関するよくある疑問にお答えしていきます。

体外受精を何度もすると妊娠確率が下がってしまう?

体外受精を何度もすると妊娠確率が下がるのでは?と心配する声もありますが、複数回体外受精をしたとしても、妊娠確率が下がるわけではありません。
実際、何度か挑戦してから妊娠できている人も多く存在しています。

しかし何度体外受精に挑戦しても妊娠ができない場合、何か他に問題があるかもしれません。体外受精がうまくいかず悩んでしまった時には、医師と相談をしてみましょう。

体外受精は流産する確率が高い?

自然妊娠の流産確率は15%、体外受精だと20%だと言われています。ですから、数値だけみると体外受精における流産の確率は多少高めではあります。

ただ、5%という誤差レベルの違いですから、体外受精だと流産しやすいかも?と過度に気にしすぎる必要はないでしょう。

体外受精で妊娠確率をアップする方法はある?

妊娠の確率をアップしたいというのは、体外受精を考えている人に共通する願いでしょう。

妊娠確率をアップするためには、まず医師にも相談してみること、そして気軽に相談でき、安心しておまかせできる医師を選ぶのが一番です。

また普段から夫婦共々、生活習慣を改善し健康的な体づくりをすることも意識してみましょう。体を整えることで、質の良い卵子や精子が作れるからです。

体外受精は何歳まで受けられる?

体外受精に特に年齢制限はありません。しかし、年齢が上がれば上がるほど、妊娠確率が低くなるのは前述のとおり。また、43歳以上は助成金制度が使えないという問題もあります。

何歳であっても体外受精に挑戦することはできますが、妊娠確率や助成金のことを考えると、特に35歳以上の方は、早め早めに始めるのがおすすめです。

自然妊娠が難しくても体外受精なら妊娠確率アップ!

意外と妊娠確率が低めに見える体外受精ですが、そもそも自然妊娠ができない人は、体外受精をすれば妊娠の確率は飛躍的にアップします。

自然妊娠の確率が20〜30%というのは、自然妊娠しやすい環境である健康的な男女の場合というのをお忘れなく。
不妊に悩んでいる方の自然妊娠確率は、それよりずっと低いわけですから、体外受精をすることで、かなり妊娠確率が上がることがわかるでしょう。

ただし、年齢を重ねると体外受精でも妊娠が難しくなってしまいます。「不妊かも?」と感じたら、まずは早めに産婦人科に相談し、不妊の原因を解消することから始めましょう。

ミツバナではほかにも不妊治療の流れや疑問、2人目不妊に関する記事もご紹介していますので、ぜひご覧ください。

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