性病

性病(性感染症)はどうすれば予防できる?感染する原因と予防法を徹底解説!

アンニュイな女性

セックス経験があるなら、誰しもなる可能性のある性病(性感染症)。放っておくと、妊娠できないなど怖いリスクもあるのはご存知でしょうか。

そんな性病に感染しないためには、予防法を知っておくことが大事です。そこでこの記事では、性病を予防する方法を詳しく解説します。

こちらを参考に性病予防をしっかりして、危険のない安全なセックスライフを楽しんでくださいね。

性病(性感染症)は性行為で感染する

ベッドで寄り添う男女

「性病」と「性感染症」という言葉がどちらもよく使われているため、この2つの違いに混乱してしまう人もいるでしょう。詳しい解説は割愛しますが、性病と性感染症は基本的には同じもので、性病よりも性感染症の方が新しい言い方です。
この記事では一般的な会話でよく使われる「性病」の方を使って解説していきます。

では、その性病にはどういう経路で感染するのでしょうか。
性病に感染する原因となっているのは、性行為です。性病に感染している人の精液や膣分泌液、粘膜などと、自分の粘膜などが直接触れることによって感染します。

つまり、コンドームなどをつけずに直接挿入したり、口の中に性病に感染している人の精液や膣分泌液などがい入れば、性病に感染する可能性があるのです。

性病(性感染症)を予防する7つの方法

コンドームをつけたバナナ

性病に感染しないためには、しっかり予防策を取ることが大切です。ここからは、性病感染を予防するための方法を7つ解説していきます。

1:性行為をしない

性病は性行為で感染するため、性行為をしなければそもそもかかることがありません。つまり、聖行為をしないことが性病予防の中で最も確実な予防法と言えるでしょう。

ただし、カンジダ膣炎は厳密には性病(性感染症)ではなく、カンジダという膣内にいる常在菌の繁殖が原因で発症します。
性行為が原因になることもありますが、カンジダ膣炎だけは、性行為なしでも発症することがあると覚えておきましょう。

2:コンドームをつける

コンドームをつけることは、一番手軽な性病予防であり、極めて有効な方法でもあります。コンドームをつけていれば、直接精液や膣分泌液に触れることがないからです。

コンドームを避妊目的で使うものだと思っている人も多いでしょう。しかし実は、避妊だけではなく性病予防にも高い効果があるのですね。

ただし、挿入時にコンドームをつけていても、その前に直接フェラをしていれば、口に性病が感染してしまうことがあります。

3:フェラをしない

前述のとおり、コンドームをしてセックスしても、直接フェラをすると口に性病が感染します。そのため直接フェラをしないのも、性病予防策と言えるでしょう。

どうしてもしたい場合や、男性にお願いされた場合は、コンドームの上からフェラをすれば、性病予防になりますよ。

4:特定の相手だけと性行為に及ぶ

パートナーが決まっていて、お互いに他の人と性行為をしない場合、お互いが性病でなければ性病に感染することはありません。ですから、特定の相手とだけ性行為をするのも、性病予防になります。

一夜限りの相手や、複数のセフレなどと性行為する人は、相手が性病を持っていることもあり、性病にかかる確率が高くなってしまいます。

また、自分が特定の相手としか性行為をしていなくても、相手が浮気をしていれば、性病にかかる可能性があることも覚えておきましょう。

5:性病検査を受ける

これは予防法というよりは、感染させない方法です。

半年に一度など定期的に性病検査を受けていれば、自分が性病になっているかどうかがわかり、パートナーやセックスの相手に感染させることがなくなります。

また、自分の感染にすぐ気づき、早めに対処ができるため、性病が引き起こすその他の病気などにかかる可能性をぐっと低くすることができるのです。

6:体調不良時はセックスを避ける

体調が悪いと、より性病に感染する可能性が高くなります。これは、体調が悪い時は抵抗力がなくなっているためです。

より確実な予防をするなら、体調不良時はセックスしないようにしましょう。生理時も同様に体が弱っている状態なので、セックスは控えましょう。

7:ワクチン接種をする

肝炎やHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染は、ワクチン接種によって予防できます。

どちらも命に関わることもある病気につながるものですから、特に不特定多数の人とセックスをする人は、感染予防としてワクチン接種をおすすめします。

性病を予防しないとどんなリスクがある?

花の乗った女性の腹部

多くの性病は、婦人科で治療を受けることで完治します。そのため、性病にかかったことがある人でも、性病予防に対する意識が低いこともあるでしょう。

しかし、性病を予防しなければ、大変な病気につながることも忘れずに。ここでは、性病を予防せず、性病に感染してしまった場合のリスクをご紹介します。

治療にお金がかかる

性病の治療は保険治療です。ですが、自費治療ではないとは言え、検査や治療、経過確認のために何度か婦人科に行くことになるため、費用がかさみます。

性病の種類によっては簡単な手術が必要だったり、点滴治療をしたりもするため、保険治療とは言え高額な治療費がかかることもあるんですよ。

妊娠しづらい体になることも

性病をすぐに治療できれば、リスクは費用面くらいかもしれません。

しかし、性病の中にはほとんど無症状なものもあります。しかし無症状で性病に感染したことに気づかず放置していると、妊娠しづらい体になることもあるのです。

最悪の場合妊娠できなくなることもあるので、性病予防はとても大事。将来妊娠を希望する人は、必ず性病予防をするようにしましょう。

重大な病気に発展する可能性がある

たとえば、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)が引き起こすAIDSは、不治の病の代表格。
現在では治療法が確立され、死の病ではなくなり、AIDSを発症した人でも生きていくことはできます。しかし、発症すると治療が難しく、寝たきりになることも珍しくありません。

HPV(ヒトパピローマウイルス)も感染すると、子宮頸がんをはじめとしたがんの発生にかかわると言われています。しかも、HPVは性経験がある女性なら、50%以上の確率で一度は感染するのだとか。

どちらも早めにウイルス感染に気づければ良いのですが、感染時はほぼ無症状のため、気づいた時には手遅れということもあり得ます。

その他の性病も、婦人科系の病気などを引き起こすおそれがあり、予防、そして早期治療がとても重要です。

性行為を楽しむなら責任を持って!性病(性感染症)予防はしっかり行おう

性行為を楽しむのは、女性としてとても大切なことです。しかし、大人として性行為を楽しむなら、性行為に責任を持つことも大事です。

自分や相手に性病感染させないためにも、予防はしっかりと行いましょう。性病予防に協力してくれないパートナーなら、真面目に話し合うことをおすすめします。

性病の種類にはどんなものがある?女性がかかる性感染症とその症状をご紹介!

悩む女性

「性病」または「性感染症」という言葉は聞いたことがあるでしょう。
では、性病・性感染症が具体的にどんなものなのか、どうやって感染するものなのかはご存知でしょうか。

日常的に性行為をしている人でも、あまり性病について詳しくない人も多いはず。そこでこの記事では、女性がかかる性病・性感染症の種類と、その症状などを解説します。

これまでに性行為をしたことがあるなら、性病になっている可能性はあります。自分は大丈夫!と信じ込まずに、今回ご紹介する記事を参考に、性病についてしっかり考えてみてくださいね。

「性病」「性感染症」とは?

疑問を持つ女性

まず、性病および性感染症が何かをご説明します。

性病と性感染症は同じものです。以前は「性病」と呼ばれていたものが、法改正により「性感染症」または「STD(Sexually Transmitted Diseases)」と呼ばれるようになりました。
つまり、現在の医療現場では「性感染症」が正しい呼称となります。

しかし、まだまだ日常会話の中では「性病」を使うことの方が多いでしょう。そのため、この記事でも「性病」という呼称を中心に使っていきます。

性病、または性感染症は、性行為で感染する病気のことです。有名どころでは、クラミジアや淋病、そしてHIVなどがありますが、他にもたくさんの性病(性感染症)があります。

性病(性感染症)の種類とその症状

ベッドの上に寝転ぶ女性

ここからは女性がかかる主な性病(性感染症)の種類と、症状をご紹介します。もし今、自分の性病を疑っている人は、こちらを参考にすればどの性病の疑いがあるのかがわかるでしょう。

クラミジア感染症

クラミジア感染症は、性病の中で最もメジャーな存在です。直接性器の分泌液や粘膜同士、または性器と口腔が触れることによって感染します。

女性はあまり症状を感じないことが多いですが、おりものが増えるなど、多少変化が見られる人もいます。男性だと排尿時に違和感を感じることが多いでしょう。

症状がないからと放置すると、不妊や流産・死産の原因になることもあり、早期発見が重要な性病です。

淋病感染症

淋病感染症はクラミジアと並んでメジャーな性病です。この2つを併発しているケースも多くみられます。感染は、クラミジアと同様に性器同士もしくは性器と口の接触により起こります。

クラミジアよりは症状がわかりやすく、おりものが増えたり、不正出血があったり、陰部に違和感を覚えることがありますが、症状が軽めのため見逃しやすいです。

こちらも不妊の原因になったり、妊娠中だとお腹の子供が淋菌性結膜炎になることがあったりなど、放置すると深刻な事態になることも。特に子作りをする前には必ず治しておきたい性病です。

性器ヘルペス

性器ヘルペスはヘルペスウイルスに感染している人の皮膚や粘膜と直接接触することで感染します。

症状はわかりやすく、性器がかゆくなったり、不快感を感じたりします。放っておくと水疱やびらんができ、強い痛みを感じることもあり、その状態になる前に治療しておきたい性病です。

自然治癒もしますが、再発を繰り返すこともあるので、確実な治療をしておくべきです。

膣トリコモナス症

精液や膣分泌液、または尿道からの分泌物に接触することで感染します。
性行為で感染しやすい性病ですが、トリコモナス原虫がついたタオルなどに触れても感染することがあるため、家族に感染させてしまうこともあるでしょう。

感染すると、おりものが増えたり陰部にかゆみや違和感を感じたりします。しかし、あまり激しい症状ではないため、なかなか感染に気づけないこともあるでしょう。

男性はほとんど症状を感じないので、知らず知らず感染させていることもあります。

尖圭コンジローマ

尖圭コンジローマは、HPV(ヒトパピローマウイルス)の一種への感染が原因で引き起こされる性病です。性器同士が直接触れ合うことによって、感染します。

症状はとてもわかりやすく、性器や肛門などに鶏のとさかのような形の出来物ができます。自然治癒することもありますが、可能性は低く、悪性腫瘍になることもあるので、見つけたらすぐに治療すべき性病です。

治療はレーザーなどで切除したり、クリームを使います。レーザーによる治療は痛みを伴うため、治療自体が苦痛に感じる人もいるでしょう。

梅毒

最近日本で増加傾向にあるという梅毒は、性器周辺の皮膚や粘膜に直接接触することで感染する性病です。

進行度によって症状が変わる性病で、感染初期は性器や口に炎症やしこり、ただれ、リンパの腫れなどができます。その後間を開けて、発熱やだるさ、そして皮膚に赤い湿疹ができます。

これを放置すると、骨や筋肉、そしてさまざまな臓器にしこりやゴムのような腫瘍ができ、細胞が破壊されていきます。さらに進むと、心臓や中枢神経が侵され、最後には死に至るという病です。

江戸時代では不治の病として扱われていた梅毒ですが、現在は治療が可能です。遅くても、体に赤い不思議な湿疹が出始めた頃には、治療をすべきです。

性器カンジダ症

性器カンジダ症は、性病とカテゴライズされがちですが、厳密には性病(性感染症)とは言えません。
性行為が原因で発症することもあるのですが、カンジダは膣にいつもいる常在菌で、性器カンジダ症とは、そのカンジダが何らかの要因により増殖しすぎた状態だからです。

性行為のほかに、ストレスや風邪、ホルモンバランスの崩れなどで発症することがあります。また、ジスロマックなどの抗生物質を飲むことで、発症することもあります。

症状はヨーグルトや酒粕状の白いおりもの、そして外陰部のかゆみです。治療は膣錠や軟膏、経口薬などで行われ、治療を受ければすぐに治ります。

ただし、体調を崩すと再発することもあるため、気をつけていても何度もカンジダ症になってしまう人もいます。

B型肝炎/C型肝炎

B型肝炎、およびC型肝炎は、血液や体液との接触によって感染する病気です。

感染すると熱が出たり、全身倦怠感を感じます。黄疸がみられることもありますが、どちらも症状は軽く感染に気づけないこともあるでしょう。

放置すると慢性肝炎や肝硬変、そして肝癌へと移行するため、早期の発見・治療が大切。予防のためのワクチン接種も可能です。

HIV/後天性免疫不全症候群(AIDS)

性病の中で梅毒と並んで怖い病気が、このAIDSです。
AIDSはHIVに感染することで発症するものですが、発症までには10年程度時間を要します。そのため、AIDSが発症する前の段階でHIV感染に気づき、治療を始めることが非常に大切です。

HIVに感染すると、数週間後に発熱や頭痛といった風邪のような症状があります。風邪と思って放置すると、その後はAIDSが発症するまで特に症状はありません。

無症状期が長いため、性行為をしたことがある人は一度は検査を受けておいた方が良いでしょう。

HIV感染に気づかず性行為を続けていると、HIVの感染を拡大させることになります。
また、AIDS発症となると、症状に苦しみ、最悪の場合は死に至ることもある、非常に怖い性病です。

性病(性感染症)かな?と思ったら

悩みを抱える女性

性行為のあとに性器周辺に異常を感じたり、風邪のような症状が見られた場合、性病(性感染症)に感染している可能性が考えられます。しかし多くの性病の初期症状はとても軽く、「気のせい」でスルーしてしまう人もいるでしょう。

「もしかして性病かな?」と思ったら、自己判断はNGです。ちょっとでも疑いを持ったら、すぐに産婦人科で性病検査をしてみましょう。
また、自治体でHIVの検査をしていますから、自治体での検査も調べてみてください。

また、市販のキットで調べられる性病もありますから、産婦人科や自治体の検査を受けるのが怖い人は、まず市販のキットを使ってみても良いですね。

ただし明確な症状があるのに市販キットで陰性の場合は、そのキットではわからない他の病気になっていたり、キットが正しく使えてなかったりする可能性もあります。
そのため、「性病かも?」と思ったら、産婦人科で検査を受けるのが確実と言えるでしょう。

性病(性感染症)は性行経験があれば誰でもなり得る!

性病はセックスをしたことがあれば、誰でも感染している可能性があります。今まで性病検査を一度も受けたことがない人は、一度は産婦人科で検査をお願いしてみましょう。

特にHIVや梅毒は、HIV・梅毒を疑って検査をしなければ、検査をする機会がない性病です。知らぬ間に感染していて、他の人に感染させている可能性もあるため、これまでに一度もHIVや梅毒の検査を受けたことがないなら、一度は受けておくことをおすすめします。