LGBTを勉強したいけど、ネットや本は真面目で固い内容ばかりでとっつきにくいですよね。そんなあなたには、LGBTをテーマに描かれた漫画がおすすめ。この記事では、セクシャルマイノリティの気持ちや社会的経験がリアルに理解できる漫画を紹介しています。ぜひ参考に、興味の湧いた一冊を手にとってみてくださいね。
リアルに分かる!LGBTが題材の漫画おすすめ8選
1:オッパイをとったカレシ。(デザートKC)
性同一性障害と、適合手術がテーマ。主人公のハルカは女の子として生まれたけど、サッカーなどの外遊びや学ラン、男の子のおもちゃが好き。「俺のちんちんは、いつ生えてくるんだろう?」。そんな疑問を抱く学童期。
幼馴染のヨッシーは逆で、男の子として生まれた女の子。体の成長が顕著になる思春期を超え、ヨッシーは言います。「いつかお金を貯めて、女の子になる手術を受けたい」と。
オナベのホストクラブや辛い恋愛、海外での性適合手術……。「男になりたい」というハルカのひたむきな姿は、エネルギッシュで目が離せません。
2:彩純ちゃんはレズ風俗に興味があります!(1)【カラーイラスト特典付】(百合姫コミックス)
出典:彩純ちゃんはレズ風俗に興味があります!(1)【カラーイラスト特典付】(百合姫コミックス)
タイトルの通り、エロ要素強め。20歳になりたての彩純(あすみ)は、かつてキスをして以来疎遠になってしまった幼馴染の麻衣(まい)を思っては「いつか再会できたら謝りたい」とずっと思っていました。そんなある日、彩純は麻衣がレズ風俗店で働いていると聞きます。ほんの下心を抱いたままその扉を開けてみたら……。
明るく前向きに女性同士の恋愛や性を楽しむ、人探し系エロコメディ。LGBTでいえばL(レズビアン)のジャンルです。
3:無敵なぼくら (講談社X文庫―ホワイトハート)
文字がメインですが、ところどころ挿絵があり漫画感覚で読みやすいです。BLモノでHシーン(というより一方的にやられるシーンあり)。
古い作品ですが「無敵シリーズ」としてアラフォー世代の女性に人気です。主人公・渉(わたる)の天真爛漫ぶりもさることながら、攻める側・露木のドSっぷりとふいに弱みを見せるギャップに鼻血が出るほどキュンとします。
サブキャラの緒方さんの隠れファンも多く、腐女子にはたまらない内容です。LGBTではG(ゲイ)にあたるジャンルですが、なぜか夢中になれる作品。
4:『ぼくたちLGBT』
出典:ぼくたちLGBT 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL) [電子書籍版]
とにかく、作者のカミングアウトの潔さ!LGBTを取り扱う漫画の入門書としておすすめの、真面目な漫画です。主に作画担当のトミムラコタ先生(バツイチ子持ちのバイセクシャル)の体験記となっており、レズビアン専用の出会い系サイトでの出来事や男装ホストクラブ、女装バーでの体験など、普段は知り得ないLGBTの世界がギュッと詰まった一冊。
淡いタッチで描かれたイラストが可愛いし、どのようなセクシャルの人が読んでも不快にならない内容となっています。
5:BISEXUAL(デザート)[電子書籍版]
タイトルの通り、バイセクシャルの要素もあり。LGBTをテーマにする漫画はBLモノが多く需要も高いので、読む価値は大きいです。本作品もメインはBLですが、イケメン男子3人の三角関係をキュンキュンしながら楽しめる作品です。
何より素晴らしいのは、LGBTを明るくオープンに描いていること。主人公の吉馬は男も女もウェルカムなバイセクシャルで、ノンケの七里をロックオンする可愛さが腐女子の心を掴んで離しません。
6:夫は実は女性でした
出典:夫は実は女性でした
主人公はある日、夫に告げられます。「私、本当は女性なんです」。夫のカミングアウトによって新たに見えてくる、トランスジェンダーの世界。
LGBTがテーマのエッセイ漫画ですが、堅苦しさなどがなく、可愛いイラストと4コマ形式で読みやすい仕上がりです。ストーリーが間延びするのが苦手な人におすすめですね。重いテーマをゆるく表現し、分かりやすいと大反響。
そして作者自身も発達障害を抱えており、空気の読めなさや考え方の突拍子のなさが作品にあらわれている点にも注目です。LGBTにも発達障害にも該当しない人にとっては、ある意味かカルチャーショックかも知れません。
全17巻。新しい枠のLGBTモノ漫画ということで話題となり、ドラマ化もされました。確率としては2000人に1人と言われている「IS(インターセクシャル)」は、男でも女でもないという性。主に主人公らの社会生活や恋愛模様が描かれていますが、偏見や葛藤などがリアルで深いです。
そして、LGBT診断ではあまり知られていないカテゴリーのものであるだけに、我々が「知っておくべき内容」も多い印象です。例えば、無知ゆえにISの人へ悪気なく発した言葉で傷つけたり、家族や友人、恋人の受け止め方。
決してファンタジーやドラマじみたものではないところに「重いのに読みやすく、理解しやすい」と高評価を受けています。
8:彼女の恋が叶えばいいのに
LGBT漫画のジャンルでは「レズビアン」に分類される作品全3巻。同性である非LGBTの女子・ミサキに恋心を抱いてしまう主人公・七瀬ヨウ。「私の恋は叶わない」と分かっていながら、葛藤するヨウの姿が切なく痛く刺さります。
彼女の恋を応援したいけど、思いを打ち明けられないまま葛藤する模様が非常にリアルに迫ってきます。生徒会長男子との思いが切なく交錯し、読み手の心を離しません。
同性愛者系にも関わらず、人物の感情の動きや描写をここまで美しく描かれた作品は珍しいかも知れません。
LGBTを含む作品はジャンルもさまざま。まずは関心を持つことから
「BLモノで萌えたい」「男でも女でもない?どんな感覚なんだろう?」非LGBTにとっては、想像上や未知の世界かも知れません。面白おかしいエロ系から、体験談をコミック化した真面目なものまで、LGBT漫画のジャンルはさまざまです。
手に取る動機はどうであれ、「知ろう」とする気持ちが彼ら・彼女らにとってより生きやすい社会を作るための第一歩なのではないでしょうか?ぜひこの機に、気になる一冊に触れてみて下さいね。