湖畔に佇む男性

かつて、不妊は女性側だけの問題とされていました。しかし、現代ではそれが誤りであったことがわかっています。ずっと表沙汰になっていなかった男性不妊について「男性不妊とは何?」「なりやすい人とは?」など、まだまだ女性側にも認知が少ない情報をご紹介していきます。

男性不妊とは

葉っぱを手に取る科学者

造精機能障害

男性不妊の8割を占めるこちらの障害です。射精はできてもその精液の中に精子がそもそもいない、いても数がわずかだったり、運動性が悪かったり、奇形の精子が多かったりなど、精子が正常に作られていない状態を指します。

精路通過障害

睾丸で精子が作られているけれど、射精までの経路で何か異常があり、精子が出ていない状態の障害です。こちらに関しては原因がはっきりとしているので、症状に応じての治療で改善が見込めるようです。

性機能障害

勃起不全や射精障害がこの障害に分類されます。本来の性機能が発揮できない状態であることを指します。これらの原因は、肉体、精神、神経的な色々な原因が絡み合って起きると言われており、個々に応じた治療が必要です。

男性不妊になりやすい人(生活習慣)

煙を蒸す男性

喫煙者

喫煙は、体に対するさまざまな悪影響があることは、皆さんもご存知でしょう。男性不妊も、喫煙者は非喫煙者よりも精子の量が大きく減少する事がわかっています。更に、奇形が現れるリスクも高く、タバコに含まれるニコチン影響で血行不良による、勃起不全を引き起こす可能性も。タバコは「百害あって一利なし」と言われる通り、男性不妊の原因としても、かなりの影響を持つとされています。

毎日飲酒

飲酒は喫煙ほどではないですが、過度な飲酒は精子作りを減退させるといった、影響を及ぼしかねません。アルコールが体内で分解される時、アセトアルデヒドと呼ばれる毒素の強い物質が発生する事がわかっています。このアセトアルデヒドが精巣で多く発生した場合、精子を作る機能を低下させるのです。

長風呂 サウナ好き

男性で、長風呂やサウナ好きな人は多くいます。その趣味を完全にやめて!とまでは言えないでしょうが、精巣付近をあたためすぎると、性機能が衰えてしまうと言われています。そのため、生活習慣として、長時間のお風呂やサウナを利用する男性には注意が必要です。

不摂生な生活の人

暴飲暴食、不眠など、不健康な生活を送る人は、細胞にダメージを与えてしまう「活性酸素」が滞留している状態で、体の状態は決して健康的ではありません。更に、ストレスの溜め込みなどがある場合、男性ホルモンであるテストステロンの分泌量が減少し、性欲や精子の状態を悪くします。既に不妊症の傾向にある状態だと言えるでしょう。

男性不妊になりやすい人の特徴(判断材料)

ピンクの壁に白のヘッドホン

陰嚢・睾丸

男性の陰嚢・睾丸の見た目で次の特徴がある場合は「精索性静脈瘤」といった、男性不妊の原因となりやすい病気の可能性があるため、医師に相談の上、検査をお勧めします。

精巣(睾丸)サイズに左右差がある(左の精巣が小さい)
陰嚢に左右差がある(特に左側の腫れに注意)
陰嚢が常に垂れている(特に左の垂れ具合に注意)
陰嚢表面がボコボしている
陰嚢内にミミズのようなものが這っているように見える etc

精索性静脈瘤とは:プライベートケアクリニック東京

精液の質

射精時に、精液の量が明らかに少ない場合、逆行性射精といって、精液が体外へ射精するのでなく、膀胱内へ逆流してしまう障害や精液の色は白く濁っている特徴がありますが、それに血が混ざっている場合は、精巣などに結石や腫瘍があったり、透明の場合は、精液が極端に少ないなど、男性不妊の原因が潜んでいる可能性があります。

肥満

肥満の程度を表す数値のBIMが高いほど、正常な精子の数が少ないといった研究結果がある通り、男性の肥満は男性不妊と因果関係があるとされています。これは、男性ホルモン値が太ることによって、変動が起こり、なんらかの影響を与えているようです。必ずしも、太った男性=男性不妊とは言えませんが(むしろそれだけでは判断しかねる)外見だけで、男性不妊の傾向がありそうな人として、一番わかりやすい判断材料とは言えるでしょう。

男性不妊の予防

ジョギングをする男性

規則正しい生活習慣を心がける 

朝起きて、夜寝るという規則正しい生活を送る事はそもそも身体の健康を保つことの基本です。生活リズムを整えることで、ホルモンバランスの安定にも繋がるため、ぜひ、他の病と同様にリスク回避のため、リズムの整った生活習慣は身につけておきたいところです。

バランスの取れた食事

質のいい精子を作り出すためにも、栄養バランスを考えた食事は大事です。特に、ビタミンCやビタミンEは、精子を活性酸素のダメージから守ってくれる働きがあるため、積極的に取り入りたい栄養素ですね。

ストレスを溜め込まない

ストレスは男性ホルモン値に影響するため、精子の減少や運動率の低下の原因になります。少しのストレスであれば、すぐに解消していくでしょう。しかし、蓄積された大きなストレスで引き起こされる心の不調は男性不妊以外にも害を及ぼすため、趣味であったり、何かストレス発散の逃げ道は確保しておきたいところです。

適度な運動が必要

肥満が男性不妊になりやすい人(判断基準)で紹介したように、太っている人は男性不妊の特徴に挙げられます。こういった肥満予防のためにも普段から適度な運動が必要です。全く運動をしていないところから、いきなりハードな運動を始めると、それこそ長続きはしません。初めは、自宅でできるストレッチや近所をウィーキングなど、軽めの運動を始めることがおすすめです。

更に男性不妊にならないための注意点

ノートPCを膝に置いて作業する男性

下着をピタッとしたもを避ける

ボクサーパンツやブリーフなどピタッとして締め付けの強い形状の下着は、精子を作り出す機能を低下させる恐れがあるとされています。風通しのいい、トランクスを選ぶことがベターのようです。

長風呂、サウナに注意

男性不妊になりやすい人(生活習慣)でお伝えしたように、長風呂、サウナなどは、精巣付近を温めすぎてしまい、精巣機能の低下につながるため、注意が必要です。ただし、ストレス発散のために、これらを利用する人もいるでしょう。要するに「やりすぎ」に注意が必要なだけで、決してお風呂やサウナを楽しむ事が禁止な行為な訳ではありません。

ノートパソコンを膝に置いて作業しない

パソコンなどの電磁波は性機能にも良くない影響が出ることがわかってきています。また、精巣付近はあたためすぎないという点でも、ノートパソコンで作業する際は、なるべく膝に置いての作業は避けたほうが良さそうです。

禁欲をしすぎない

実は、禁欲期間が長すぎると、精子の運動量が減少し、DNA損傷率が高くなるとの研究結果があるようです。精子は精巣で作られ、平均して3日間生存するとされています。そのため、それ以上の禁欲をすると死滅精子が増えるので、禁欲は2日程度が無難と言えるでしょう。

不妊は片方だけではなく当事者2人の問題

今回ご紹介した「男性不妊のなりやすい人の特徴」は、もしも妊娠を望むのに、自分のパートナーにこんな特徴がある場合は要注意!早めに生活改善や、病院で検査してもらうなど、早期発見できるようにとの願いがあって手掛けた記事です。

不妊の原因をどちら側にあるのかを知るのは、妊娠するために、何を優先して治療をすべきかを考えるために調べるわけであって、決してどちらかを責める材料にはなり得ません。

どうか「不妊」という大きな障害を2人で協力しあい乗り越えていってほしいものです。

ミツバナでは、他にも不妊に関する記事をご紹介しています。不妊治療について詳しく知りたい方や2人目不妊に悩まされている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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